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波形の形から売買タイミングを見極める


エリオット波動理論

さて、ここからは少し波動論に言及して行きたいと思います、最も知っておくべき波動論の一つ目が「エリオット波動理論」です。この波動論には①パターン、②比率、③時間という3つの重要なポイントがあります。

①のパターンとは波動の形状をさし、最も重要な基本要素を含みます。②の比率は、いくつかの波動の相対関係を計測することにより、反転時点や目標価格を推定する際に有効だと考えられています。③の時間も、波動パターンや比率を確認する際に使用されます。それでは、波形の形そのものに着目してみましょう。

5つの波に番号を付けてみました。これらを波1、2、3、4、5と呼ぶことにします。奇数の波は「推進波」と呼ばれる上昇波です。逆に偶数波は全体的上昇トレンドの中で逆方向に動いているで、「調整派」と呼ばれます。それは、波2、4が波1、3の上昇を調整していることから、そのように呼ばれます。また、波5の上昇が完成したあと3つの調整波が始まりますが、これらは順番に調整波a、b、cとして認識されます。

さて、この波形を利用した売買タイミングの見極めですが、最も重要な波は第3波動を見つけることです。これは、相場への参入に関連するのですが、第1波動、第2波動を確認した後、第3波動が第1波動の高値を抜いてきたときに参入する投資家が多いために、上昇トレンドの勢いが強くなることから、第3波のトレンドは第1波よりも長く高くなる傾向にあります。そのため、第2派から第3波に転じた後の、波形を良く観察することが大変重要だということが分かるかと思います。

フィボナッチ数列の活用

続いて、こちらも波動論と直接関係はしないものの、ある一定のトレンドから転換点を迎えた時、どの程度の割合で、為替レートが戻るかを、その目安を付ける面白い考え方についてご紹介しましょう。それが「フィボナッチ・リトレースメント」と呼ばれる考え方です。

フィボナッチ・リトレースメントとは、目標価格を推測する方法の一つで、安値と高値から戻りを計算します。 元々「フィボナッチ」とは13世紀ころのイタリアの数学者フィボナッチの名前であり、木の枝に葉が生えていく過程や、カタツムリの殻の渦の広がり方など、多くの生物の生長パターンが1.618の比率で成長することを発見しました(別称で黄金比率と言えば、聞いたことがあるかもしれません)。この考え方を株式や為替相場に適用した物が「フィボナッチ・リトレースメント」なのです。

その計算方法ですが、実は非常に簡単です。高値から安値を引き、その変動幅の約38%、50%、62%が押し目買いのポイントとして予測します。 例えば、トレンドの勢いが強い場合は38%、勢いが弱い場合には62%と言った具体に判断します。非常に強いトレンドから転換した場合、それまでのの高値と安値を調べます。電卓を片手にこの3つのポイントを計算します。

尚、そして最も注意しなくてなならないことは、そのポイントの裏側にはストップロスのオーダーが控えているという点です。つまり、同じような類で投資家が押し目買いを狙い、予めオーダーを出しているため、目には見えない抵抗線にもなるというわけです。

ダブルボトムでの反転狙い

為替トレンドの波形から、売買タイミングを見極める方法について、いくつかご紹介したいと思います。いずれも、相場を見る目が養われますので、是非覚えておきましょう。 まず一つ目は「ダブルボトム」です。これは、「ダブル底」とも言われ、ローソク足の下ヒゲが長い時が買いタイミングと判断される点と同じように、安値相場で発生する反転相場を意味する典型的なパターンです。ここでの判断ポイントを3つは、以下の通りです。

(1)ローソク足の形が「W」の形になっているかどうか
(2)為替相場が大きく下げているか
(3)ローソク足の形「W」となり、2回同じ程度の安値で底を打った後、上昇を開始したか

上記判断ポイントにおける重要な事は、最初の一番底まで為替が下降してきて、そのまま下抜けするか、或いは反発して上昇するかを良く見極めることです(ローソク足が「V」の形になるかどうか)。

もし2番底を形成し、直前の高値を更新すれば「W」の形、つまりダブルボトムが完成し、かなり強い買いのタイミングと判断されます。但し、このダブルボトムが完成にするには時間が掛かるだけではなく、最初の「V」の形になるかどうか、という確認を含めて、判断に時間が掛かる場合があります。

また、ダブルボトム形成の前に、最初の一番底で終了、「V」の形を形成したままで上昇し続けるという、別な意味でも買いタイミングが発生する場合があります。そのため、慎重に判断するだけでなく、その時のファンメンタル情報や他のテクニカル指標と合わせて活用することをオススメいたします。

ダブルトップでの反転狙い

さて、ダブルトップと並んで扱われる方法に「ダブルトップ」があります。これは、「ダブル天井」とも言われ、ローソク足の上ヒゲが長い時が売りタイミングと判断される点と同じように、高値相場で発生する反転相場を意味する典型的なパターンです。ここでの判断ポイントを3つは、以下の通りです。

(1)ローソク足の形が「M」の形になっているかどうか
(2)為替相場が大きく上がっているか
(3)ローソク足の形「M」となり、2回同じ程度の高値で天井を打った後、下降を開始したか

上記判断ポイントにおける重要な事は、最初の一番天井まで為替が上昇して、そのまま上抜けするか、或いは反発して下降昇するかを良く見極めることです(ローソク足が「∧」の形になるかどうか)。

もし2番天井を形成し、直前の下値を更新すれば「M」の形、つまりダブルトップが完成し、かなり強い売りのタイミングと判断されます。但し、このダブルトップが完成にするには、ダブルボトムと同様に時間が掛かります。そのため、最初の「∧」の形になるかどうか、という確認を含めて、判断に時間が掛かる場合があります。

また、ダブルトップ形成の前に、最初の一番天井で終了、「∧」の形を形成したままで下降し続けるという、別な意味でも売りタイミングが発生する場合があります。そのため、ダブルボトムと同様に、その時のファンメンタル情報や他のテクニカル指標と合わせて活用するようにしましょう。

三角持ち合いを活用した見極め

続いて、是非ご紹介したい波形活用法として「三角持ち合い」というのをご紹介いたしましょう。まず、「三角持ち合い」というそのもの波形は、ローソク足が「>」の形状に推移している状態・形状を示します。この「>」ラインの描き方は非常に簡単です。

(1)まず、ローソク足達の高値を結んで「レジスタンスライン」という線を引きます
(2)次に、ローソク足達の下値を結んで「サポートライン」という線を引きます

さて、ここで描いた三角持ち合いの波形を活用するポイントについて説明しましょう。為替相場が一定範囲で上昇・下降を繰り返している場合、投資家の心理として売り・買いの両方において迷っている状態です。特に、先に説明したレジスタンスラインとサポートラインがお互いに近づいてきた時、為替相場には相当なエネルギーが溜まっている状態です。

そのため、相場はいつ、どちらの方向に動いてもおかしくない状態です。大切なことは、その時の相場の水準や「>」の形状(やや上向きか、下向きか)、重要な経済指標の発表内容と市場のコンセンサス状況を良く観察することです。

この内容によって、上下どちらに相場が動くか決まることが多々あります。こうした状況の中で、例えば三角持ち合いの状況から、経済指標が思った以上に悪い結果となった場合は、サポートラインを下抜けし、大きく相場は下降トレンドを描きます。この時の売りのエネルギーは非常に大きいですので、2~3日間は大きく為替相場が下げに転じますので、サポートラインをブレイクした1両日前後に、指値(売り)注文を出して おくと良いでしょう。

サポートラインを用いた見極め

先程の三角持ち合いでご紹介した「レジスタンスライン」や「サポートライン」を活用した、別な売買タイミングの見極め方法について、ご紹介いたしましょう。ここでは、サポートラインのブレイクポイントを狙った売りタイミングの見極め例についてご説明します。非常に簡単ですので、以下3つのポイントをまず覚えましょう。

(1)三角持ち合い同様、ローソク足を使ってトレンドラインを引きやすい相場になっているか
(2)ローソク足の下値を結んでサポートラインが引けるか
(3)高値圏でサポートラインをローソク足が下抜けしたかどうか

ここで「売りのタイミングだ」と判断する重要な点は、相場が大きく上昇したり、ローソク足の上昇トレンドが鈍化し、相場が天井を打ちやすい状況になっているかどうか確認することです。逆に言えば、焦って売りの相場だと判断せずに、じっくりと身構える必要があるということです。その確認が出来た後で、ローソク足がサポートラインを割り込んでしたら、「売りのタイミング」だと判断できます。

しかし、この方法には弱点もあります。それは「ダマシ」と呼ばれる、サポートラインを一瞬だけ下抜けしたように見えて、実際には上昇トレンドが続くという相場です。こうしたトリックに引っかからないように、他のテクニカル分析指標として、MACDやストキャスティクス等と合わせて、本当に売りのタイミングと判断出来る相場かどうか、複合的な視点から分析することをオススメします。

リバーサルに見る値動き

さて、続いても波形論に関連する内容をご紹介しましょう。ダブル・ボトムやダブルトップについては前述しましたが、実は相場多くでは3回の山又は谷が意識されます。それが、リバーサルと呼ばれる相場の山谷の発生です。

このリバーサルが何度も発生している間は、ボックス相場になりやすいですが、是非注意しておきたい点があります。それは「天井と底では値動きが違う」ということです。価格の変動は、通常、安い時より高い時の方が、値動きはが大きく動きます。 これは収益率と深い関係があると考えられています。

手持ち資金と収益率の関係から、相場の天井と底では、天井の方が底よりも値動きが荒く、その粗く動く期間は短いとされています。プロの投資家ともなると、その大きな価格変動を狙って天井の転換を狙うことを好むため、より激しい攻防が相場内で繰り広げられるため、より一層相場は上下変動しやすくなるのです。私達のような個人投資家と異なり、自分の資金で投資を行わないプロの投資家だからこそ、他人からお金を借りて投資しているため 、 より短い期間で稼ぐ必要があります。そのため、上げ相場よりも、下げ相場の方が展開が早い傾向になります。

いかがでしょうか、実際の相場を見て頂けると、下げ相場の値動きが粗く、しかも急激な下げ幅を見せる場合あるその背景を、少しでも知って頂けたでしょうか。こうした相場になった場合は、この特性を生かして短期取引を行うか、全く手を出さないか、いずれかの方で対応するようにしましょう。

雲をつかむような「一目均衡表」

波動論・トレンド系分析方法の最後としてご紹介するのが、「一目均衡表」です。一目均衡表とは、一目山人という雅号(ペンネーム)の方が開発したテクニカル分析の手法です。ローソク足に、転換線、基準線、先行スパン1、先行スパン2、遅行スパンという5つの線を組み合わせ、これらの交わり具合や線で囲んだ部分を雲に見立て、売買のタイミングを見極めます。

この一目均衡表を使うにあたってのポイントは、雲とレートとの関係です。先行スパン1と先行スパン2に囲まれた部分が『雲』で、この雲よりレートが上にある状態を「下値支持帯」と呼びます。これは、相場が上昇トレンドにあることを示しています。逆に、レートが雲より下にあることを「上値抵抗帯」といい、下落トレンドにあると考えられます。

雲の上からレートが下がって行くと、途中で雲に突入します。もし、そのまま下がれば下落トレンドになるわけですが、雲に入るとなかなか雲を突破することができず、上下どちらに行くかその方向性を見失いやすいとされています。逆に、簡単に突破した場合は、新しいトレンドに変わろうとする勢いが強いものとみなされます。

もう一つ重要なポイントは、基準線と転換線の位置関係にあります。それぞれの線の計算式は次の通りです。

 ・転換線=過去9日間の高値と安値を足し、2で割ったもの
 ・基準線=過去26日間の高値と安値を足し、2で割ったもの

この2つの線の位置関係がどのようになれば良いか言いますと、移動平均線におけるゴールデン&デッドクロスの考え方と同じです。つまり、短期間のトレンドを表す転換線が、やや長い期間のトレンドを表す基準線を上回ると「ゴールデンクロス」と判断されます。逆に転換線や基準線を下回ると「デッドクロス」と判断されます。このように、一目均衡表は複合的な分析方法を併せ持つため、非常に精度が高い売買タイミングを見極めることが出来ると言えます。