リーマンショック以降の各国の対策

日本の場合

まず、私たちの国、「日本」から見ていきましょう。正直言って、日本ではまだ根本的な対策が見えていません。深刻な不景気の中、「景気刺激だ!」とか言って、 総額2兆円もの「定額給付金」が検討されていますが、ある程度の効果はあるものの、根本的な解決になるとは思えないのです。

そんな中… とんでもない「経済対策」を耳にしました。「政府紙幣の発行」 というものです。 お金には、「硬貨(小銭)」と「紙幣(お札)」の2種類があります。紙幣は「日本銀行」が発行しているものであり、 必ず「日本銀行券」と書かれています(一度チェックしてみましょう!)。一方、硬貨は「政府」が造幣局で発行しているものなので、硬貨にはどこにも「日本銀行」の文字が入っていないんですね。 (これも一度チェックしてみましょう!)

現在の法律では、政府としては「硬貨」しか発行することが出来ず、「お札」を印刷することは認められていないんですよ。この法律を、政府でもお札をバンバン印刷できるように改正して、バンバン印刷してそれを日本中にばら撒こうという政策です。「政府」が発行する「紙幣」だから、 この政策を「政府紙幣の発行」というのですね。

この政策案は自民党内から出ているようですが、さすがに、「そんなアホな…」と、思ってしまいましたよ。 政府紙幣をバンバン印刷してばら撒くというのは、ジンバブエの様な独裁国家がよくやるような政策で、急激すぎる「インフレ」と「通貨の下落(円安)」を進行させてしまいます。たしかに、現在の経済状況では「デフレ&円高」が懸念されているので、多少は「インフレ&円安」の対策を立てる必要があります。 しかし、政府紙幣の発行ではその効果が「大きすぎる」のです。

たとえば、軽い風邪をひいただけなのに、全身麻酔の手術を受けるような感じです。つまり、「インフレ&円安」の方向性としては間違っていませんが、大きすぎる効果は逆効果以外の何物でもありません。こんな馬鹿げた政策を検討するなんて、民主主義の先進国家では考えられないことであり、日本に対する、そして日本円に対する国際的な信用が失墜する可能性があります。